選別について

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選別作業が楽しくなるのは青子からであろうか…?
それまでは大量の稚魚を抱え、掬う、選別する、池に戻すということは心身共に疲労する。
私は、折角出会った稚魚で、ましてや狙った魚から採ったのであれば、ハネ出しも慎重でありたいと考える。
従って、超本命種魚からの稚魚は、絶対的に不良魚をハネる。
良いものを拾う場合の選別は、ある程度選別している内に、20尾掬って0~1尾しか合格しない腹の時。こうした場合流す飼育者もいるが、私はある程度まで飼い込む。

悪い魚をハネ出していると、最後の方はいい加減になりがち。時間が長くなるより、一旦選別をやめて残った無選別魚も新水に入れる。その代わり、結構短いスパンで再選別を繰り返して徐々に減らす。

さて青子以上になると、飼育者の管理次第で魚が変化する。「会魚は造る」という考えから、水量・水深・放尾数・水換えなどを観察しながら調整する必要がある。あとは、らんちゅうの命と考える箇所をいかに造るか…らんちゅうはバランスが大事で、理想を言えばきりが無い。ただ、どうしても尾の出方(尾付け)と尾膜の質感に私は目がいく。そこに、インパクトある体が欲しい。

おそらく、がっちりタイプで尾がそれに耐える魚は残りにくい。しかし、それを造ろうとするから面白いのかも。10尾ほどそこそこの魚を残すか、ほぼ潰してしまうかも知れないが、理想に向けて目一杯飼い込みするかは飼育者の考え方。
私は、後者をとる。その分魚を一杯潰している。これは私の性格だろう。

考えてみれば、チヌ釣りでも30~40cmが釣れても、それなりに嬉しい。しかし、何尾釣れても不思議と不満な自分がいる。
ところが、一日かけて50cm以上が一尾だけの釣果が心が弾んでいる。

要は、自分の飼育の目標をどこに求めるかは大事と思う。