魚と亜硝酸の関係

血液には赤血球・白血球・血小板などが存在する。とりわけ、赤血球の中のタンパク質で赤い色をしたヘモグロビンは酸素と結合する。つまり、体の端々まで細胞に酸素を送る。

こうした大切な働きが阻害されると、魚は死にいたる。私が今年1軍を落としたものこそ酸欠であった。改めて原因をしっかり考え、対策を練らないと忘れた頃に同じミスを犯す。

では、酸欠の原因は何か?
①魚と水量のバランスが悪い
②水温が高くなり、魚の呼吸が激しくなる反面、水に溶ける酸素が減る
③残餌や魚の排泄物などの不純物で、水中酸素が激減した
亜硝酸濃度が上がった

今回の題にもあげた「魚と亜硝酸の関係」をここで検証したい。

食べ残した餌や、魚が体外に排出するアンモニアは水中で亜硝酸に変化する。しかし濃度が高くなり、魚の血液に侵入すると、ヘモグロビンと亜硝酸が結合する。当然酸素を運ぶという仕事が出来なくなる。当然酸素欠乏でエラを始めダメージを受け、死にいたるのだ。

まずは整理し、繰り返さないことだ。私の失敗は魚に対して水量が少なかった事に加え、多給餌で溶存酸素が減った。さらに亜硝酸が短期間で発生した事で酸欠死したのだろう!ましてやエアレーションの命であるエアチューブが圧迫されて送気不能

ちなみに亜硝酸濃度は時間単位で急速に高くなるので気を付けたい。
ただし、塩が入った飼育水の場合は、亜硝酸も分子レベルで競合し、魚の体内への吸収が阻害され、亜硝酸の悪い働きが出来にくくなる。先輩の飼育者が、調子が悪くなったら塩を入れろ!というのはこう言うことでもあるのかと思う。