知人からの便り

世代や職、地域を越えての金魚仲間というのはとても貴重な存在。定期的に連絡を取っている方から、大会に行くと声をかけていただける方まで。
そのような中、大会ではお会いすると親しく話していた方から本当に久々に連絡をいただいた。実は、ブログをはじめたことは、仲間にも話していない!何と、たまたま知るところとなり、連絡いただいた次第である。
今年復帰予定だったのがコロナで1年遅れたことやら私が大会から離れていた数年間の会やらんちゅう界の話が聞けた。
昼休みの短い時間ではあったが懐かしかった。最後に、よくもまあ毎日書き込みしているねぇ…と言われた。

病気についての話題や種魚の話題も少し触れたが、時間もなく、来年続きをしましょうということになった。ブログを知って頂けたということで、問題提起をします!

正直らんちゅうも生き物である以上、病気もあれば、疾患もあって当然。疾患については、外科的治療が出来るわけでもなく、治せずに✴にしてしまうことは仕方ない!
しかし、病気に関しては何とか出来るのではないかというのが私の持論。

飼育する上で考え方を変化させないと進歩はない。何かの事情でトラブルが発生して病気を出してしまうこともあるかもしれない。当然飼育者が何とかしなければならない。
ところが、多くの場合、苦労して頑張って治療を施すが、結果は………。きっと少なくないと思う。
では何がいけないのか?
発病するまでには、病気の種類によっても時間が違うが、潜伏期間→発症の道を必ず通る。発症したときには、場合によっては深刻な状態であることもある。飼育者は早期治療と思っているが、手遅れのことも多いのだ。とりわけエラ病の場合、タイミングを誤って塩を使って大失敗した経験がある。以前のブログでも触れたが、塩を使うというのは、浸透圧調整をすることで、魚の負担を軽減し無駄なエネルギーを浪費させないことが目的の一つ。また塩やメチレンブルーなどは、水中の亜硝酸の悪影響を緩和することが科学的に証明されている。それだけ優れた塩も、エラが進行し過ぎている場合、時として死を早める。エラは水を漉したり、酸素を取り入れたり、逆に体内のアンモニアを水中に放出したりと重要な場所。ところが水との接点でもあるため、損傷を受けやすい。死を早めるというのは、塩の濃度が体液の0,9%を超えた塩水に入れたら、浸透圧の関係で血管から水分が出てしまう。その時血管が傷ついていると血管が破れ、失血死したのである。

では治療するというのは、どう考えたら良いのか?私なりに導き出した答えは、発症前の手当て。熱帯魚を販売しているショップでは常識の行為。それをトリートメントという。新規に買い付けた魚は、病気を持っているものとして薬浴させ、徐々に本来飼う飼育水にして行く。それが終わるまで販売しない店は常識的であり、良心的なショップであるのだ。

つまり大会に出したり、他所から導入した場合、トリートメントを施すことが実は最善の治療と思っている。当然必要な分の薬浴を施す。場合によっては適量の半分にすることもある。

肝に銘じたいことは、発症してヨタヨタした魚は厳しい。例え良い薬を使っても甲斐がないことがある。魚に体力がある内に処置!これが鉄則というのが答えである。さらに加えるとすれば、魚に体力があり、適切な環境で過ごせれば、発病しないと思っている。
従って、元気な内に原因菌に接しておくのも良いかもしれない。魚にも菌体に対して抗体が出来る可能性がある。ただし、一頃流行?したヘルペスやイリドといったウィルスなどでは怖い。
どの程度で罹患し、どのタイミングまでに合った処置をするのか?
以前、らんちゅうを趣味にされている病院長さんと意見交換したことを思い出す。我々人間では、菌体やウィルスが侵入し病気を発症すると体温を上昇させて菌体やウィルスの活動を抑制しようとする。それを発熱という。そうやって体内で闘っている間に、白血球や体外から侵入し増殖した菌やウィルスを直接攻撃するキラーT細胞というのが体内で作られ、やがて治癒に向かうというもの。病院長は、やはり自身で確認出来ていないことは、「魚にもそうした働きは否定はしないが、そうとも言えないなぁ」との返答であった。変温動物の魚は、寒くなると体温を下げる。
だからだろうか?ヘルペスウィルスが疑われていた時期に、何をしても✴になった、という方を多く知っている。全滅の憂き目に遭い、飼育場を撤去した有名ブリーダーも知っている。ただ、多くの方法の中で、昇温治療が功を奏した例も知っている。ただし間違えずに承知してもらいたいのは、次に挙げるのは、あくまでも一例として欲しい。
それは、一尾がまず発症。大会出場選手。やばいと思ったその方から相談を受けた私は、一か八かだよと断って昇温治療を紹介。結果は、一尾は残念だが✴に。しかし、同じ池でキャリアになったはずの魚はその後無事だった。もしかしたら抗体が出来たのかな?それともウィルスが他の魚の体に広がりきるまでの昇温治療、その間に抗体ができたのか?ちなみに、35℃近くまで温度管理するので弱った魚は、あっという間に✴になる!

△◇さん、続きはまた今度お会いした時に……しかし、今日もブログ見てくれてますか?もっと学習しておきます💪